みなさん、こんにちは。フィルム沼にハマりそうなisofss(イソフス)です。この度、友人宅の大掃除で出土したカメラ群を頂戴するという何とも幸せなお話を頂きました。その中の一つ、1983年製のNikonのフィルムカメラ、 L35AF (通称ピカイチニコン)で実際に写真を撮ってみました。ネットオークションでもチラホラ見るカメラですので、取扱説明書がてら綴っておきたいと思います。では参ります↓↓↓

1:押すだけカメラ!

なんてことでしょう!? まだインターネットがない時代に作られたただシャッターを押すだけで全ての設定をやってくれるお手軽押すだけカメラ、それがL35AFです!コンセプトはスマホと一緒なんですよ、これ。ただし、シャッターを切っても写真の確認は出来ませんし、わざわざ現像に出してプリントした写真を共有するにもSNSなんて当時はありません! …感慨深いものを感じます。

L35AFの全景
重さ・形はスマホをちょっと大きくした感じ。

つまるところ、シャッターボタン以外…露出やフォーカスは全部自動です。意図した作画作りは難しいですが、逆に「ただ撮る行為に没頭する」という意味では究極のシンプルスタイルです。デジタルではないので、ひたすら光をフィルムに焼き付ける行為のための機械です。しかも撮った後の確認も(現像するまでは)できません。非常に分かりやすいコンセプトのスナップカメラですね。

プラスチッキーな外観。

これは当時のコンパクトカメラのトレンドだったようですね。実際に使ってみても、手や顔のアブラがカメラにベタベタ付きます(笑)。毎回拭いています。

手抜きできないNikonの体質。

レンズの画角はスナップで使い易い換算35mm。単焦点レンズです。レンズ構成は(当時このタイプのカメラに採用されるには珍しい…らしい)ゾナー型開放F2.8という贅沢構成とのこと。このあたりの手抜きできないNikonの開発エピソードは公式HPのニッコール千夜一夜物語に熱く綴られておりました。面白いですね~。

さすがにレンズが汚れていたので…。

前玉に少し傷があるように見えます…。なにせ頂いた時にはレンズキャップがない状態でしたので。拭いても拭いても薄~く曇っている感じです。まぁよしとしましょう。問題は後玉でした。このカメラ、レンズ一体式ですし、全自動なので(バルブ撮影が無いので)後玉へのアクセスは低速シャッターを切っている最中以外に方法がないのです。なので(1)露出計と思える部分を隠して暗い状態を作り(2)フィルムカバーを開けた状態でシャッターを切り(3)1秒あるかないかの瞬間に(4)ガラス用洗剤を含ませた布を綿棒に押し当てて(5)むき出した後玉を拭く…という荒業を数十回繰り返して拭き上げました。大変っ…。

レンズのケアは大切です。なので前蓋買いました。ETSUMIのレンズフィルターです。ヨドバシカメラで200円でした。安い!

2:各種操作説明。

L35AFの前面部
  1. シャッターボタン。
  2. セルフタイマーのスイッチです。秒数は確認してませんが10秒くらいかなぁ。赤いランプが点滅します。
  3. AF測距を行う部分のようです。
  4. 光学ファインダー。
  5. 内蔵ストロボです。シャッター半押しで(カメラが暗いと判断した時は自動で)ポップアップしてきます。ストロボを使いなくない時は指で押し戻してキャンセルできます。
  6. ストロボがポップアップした後、チャージが完了するとランプが付きます。下の写真はランプが付いている状態です。(実際にはもっと見やすいランプです。)チャージが出来るまではシャッターが切れません。
  7. フィルムを取り出す時の開け口です。ちなみに、フィルムの巻き上げはカメラ下部の巻き上げスイッチを押すと自動で巻き上げてくれます。その後にここを押して蓋を開けましょう。
  8. 正しくフィルム装填されていると、シャッターを巻き上げるたびにココが回転してくれます。
  9. ON/OFFボタンです。初めて電池を入れてONにした時にキュイィィーンと電子音が高鳴ってビビりました。爆発するかと思いました(笑)。
  10. 撮影枚数の確認窓です。
L35AFの背面
L35AFの上面

単三電池2本で動きますが…。

この個体が…という訳ではなさそうです。おそらくL35AFの構造自体の問題ですが、電池蓋の爪が非常に貧弱です。ちょっと触れようものならパカッと開いてしまいます。なので私はパーセマルテープで補強しています(かっこ悪いけど)。まぁ、単三電池2本で動くという利便性に免じて許してあげましょう。電池2本でフィルム1本分は十分事足りています。

光学ファインダー内の仕様。

ファインダー内に測距指標のがありまして、シャッター半押しでこの棒が動いて(絵で表されている)だいたいの距離を教えてくれます。ちなみにこの半押しで露出も同時にロックされるようです。

L35AFのファインダー内

三脚座は右端にあります。

三脚に立てるとこうなります。三脚座のすぐ近く(カメラの右サイド部)にストラップを通す穴も2か所空いていますので、ハンドストラップなどを使う時はここを使うことになります。↓↓↓

L35AFの三脚座

3:フィルムを装填っ!

今回、フィルムも一緒に頂いたのですが…むむっ…↓↓↓

2002年が使用期限のフィルム!

使用期限が2002年だってぇ! いやオモシロいじゃないか!…ということでこのフィルムを使ってみることにします。

フィルムのセットのしかた。

フィルムの取り付けも簡単でした。↑このようにセットします。右側に巻き上げのギヤがあるので(赤矢印の部分)フィルムをそこに噛ませればOKです。ふたを閉めてシャッタを切ると所定の位置まで巻き上げてくれます。そして上部の撮影枚数カウンターが1にセットされます。

4:実写してみます。

さぁ、L35AFで撮ってみよう!
舞台は整った!いざっ!

緊張の一瞬です。(…といっても仕上がりが分かるのは数日後なのですが。)夜の室内ですのでさっそくストロボが顔を出しました。で、撮ってみた写真がこちら↓↓↓

なんともノスタルジーな写り。
なんともノスタルジーな写り(笑)。

30年以上前のカメラで、期限が17年も超えているフィルムを使って撮影した1枚目の記念すべき写真は…なんともいいがたいレトロな写真になりました。発色が悪いのはフィルムが古すぎるから?…かどうかは新品フィルムを使うまでは分かりません。

最新カメラを写してみるジョーク。
古いカメラで最新機種を写してみる…。

ふふふ…悪知恵が出ちゃうのですよ。この同じ状況をZ6で撮ったらどうなるのかと…。それがこちら↓↓↓

Z6で撮ったらこうなった。
まぁ…それはそうなりますわ。

これが30年分の技術革新です(笑)。なお、↑これらの子たちもこの度引き取った機材たちでして、今後じっくり動作確認してみたいと思っております。完全に自己満ですけどね、幸せっす。(・´з`・)

部屋では被写体がいない…。
部屋では撮るものが限られるので…。

5:スナップ撮影してみました。

紫陽花の写真

いきなりピンボケすみません…。L35AFの正確な最短撮影距離は分からないのですが、今どきのレンズと同じ感覚で使うと現像後に反省することになりそうです。少なくとも50cmあたりは前ボケ領域です。勉強勉強。

曇天の中スナップ撮影。

やはり現代レンズのようにバッキバキに解像するレンズではないですね。いえ、むしろそれが味であり、フィルムカメラの醍醐味かと。

指が写り込む!
指がぁ…。

そうなんです、レンズが薄いのでちょっと気を抜くとカメラを支えている指が画角内に写り込んでしまうんです。これは完全に持ち主の凡ミスですが。慣れるしかありません。

景色に相性がいい35mm
いい感じになりました。
L35AFで風景を撮る
L35AFで街並みを撮る
令和なのに昭和っぽい。

24枚撮りのフィルムはあっという間になくなりました。最後にようやくまともな写真が撮れて安堵しております。35mmはスナップ向きな画角ですね。

これは楽しいカメラだ…。

率直な感想です。ただシャッターを押すだけなのにこんなに楽しいなんて。でもスマホでは味わえない臨場感がある。その理由は撮ってもすぐ確認できない不自由さから来ていると思います。現像にもお金かかりますし、ネガフィルムをデータ化するにもお金がかかります。スマホは何回シャッター切ってもタダですが、フィルムカメラだと1シャッター80円くらいでしょうか…。しかも、現像から返ってきたネガを捨てるってなかなか出来ないもんです。物理的な写真撮影ってこんなに面倒で面白いのかぁ…と感慨に耽り、ご飯は3杯おかわりできそうです。

最後までお読みいただきありがとうございます。前述の通り、今回はL35AF以外にもクラシックカメラとレンズを数本頂きました。オークションに出していいよとまで許可頂いておるのですが、写真好き・カメラ好きとしては使ってみたくなるものです。嗚呼、睡眠不足になりそうな(幸せな)予感。…ということで続くレビューがあるかもしれません。今後ともよろしくお願いいたします。続く!