みなさん、こんにちは。元CANONユーザーのisofsss(イソフス)です。CANONからエントリーユーザー向けの EOSKissX10 が発表されましたね。……ん?ちょ、ちょっと待った!なんじゃこりゃ!と衝撃を受けたのは私だけではないはず…。初めてカメラを買おうとググった先でこのページにたどり着いた方には是非一読頂きたいのです…。悪口じゃないですよ!冷静に考えるべき要素がEOSKissX10にはあるんです!(´Д`)

※お詫び:CANONユーザーの方、EOSKissX10の購入を楽しみにしておられる方、そもそもCANONさん、気分を害するような内容で申し訳ありません!

1)結局「次」が欲しくなる。

↑結論から申し上げますとこういうことになります。そもそも EOS Kiss シリーズがターゲットにしている顧客層は簡単にキレイな写真を撮りたいエントリーユーザー層です。それは EOSKissX10 のプロモーションムービーを見れば一目瞭然。

全てを物語るPV

主人公の少年がお父さんの一眼レフを借りて町中を走りながらスナップ写真をたくさん撮る、というストーリー。こういう写真を(今後もず~っと)撮りたいのであれば EOSKissX10 を購入しても後悔しないでしょう。

カメラメーカーの思惑は「次」。

(詳しくは後述しますが) エントリーモデルのカメラはカメラの機能が大幅に制限されています。  意図的にです。なぜなら、写真の楽しさに気づいたユーザーが必ず次のカメラやレンズに興味を持つことをメーカーは知っているからです。(特にCANONは販売戦略が上手です。製造と営業がそもそも別会社になってるくらいマーケティングに注力している企業です。)

楽しくなって「次」を買えば、結局は高い買い物。

安物買いの銭失い…とはこのことです。別名「カメラ沼」「レンズ沼」と言います。なぜ私がこのことに熱くなってしまうかと言うと(頼まれてもいないのにお節介記事を書いているかと言うと)沼の出身者だからです!初めて買ったレフ機はCANONでした!(泣)

EOS80
その後、数多の諭吉が消えていくことに。

だから「ちょっと待った」。

今後、長く写真をやっていく可能性が少しでもあるなら、ちょっと立ち止まって冷静に考えましょう。(私の周りには長く写真をやっている人でKissを持っている人はいません。) この記事をステマにしたくはないのですが、下記のAmazonのリンクに出ている金額を見てください。大枚叩いて結局買い替える羽目になるって悲しくないですか??

では、事前に考えるべき具体的要素について綴ります↓↓↓

1)AF測距点が、9点…。

いやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいや、今やAF測距点は300とか400が当たり前の時代に、CANONさんよ、ありえないですよ、9点って。

引用:EOS Kiss X10 公式HPより

AF測距点というのは、オートフォーカスが働いてくれるポイントの数のことですが、EOS Kiss X10 はこのポイントが9点しかありません。(その中で、クロスセンサーという性能の高いAF測距点は中央1点だけです。)つまり、シャッターを押すだけで簡単にピントがある範囲が9か所しかないってことです。それってつまり被写体が常に真ん中付近にいる写真しか撮れないってことです。上の写真もそうですね。プロモーションムービー内の作例もそうでした。

蛇足:9点とは→位相差AFの場合です。

一眼レフカメラは位相差AFと呼ばれる高性能AFを搭載しています。これはファインダーを覗きながら撮影する時に使えます。高性能ですが測距点の数を増やしにくいという欠点もあります。ミドルクラスの一眼レフカメラでも30~50点くらいです。一方で、接眼せずに背面モニターでライブビュー撮影する時は「デュアルピクセルCMOS AF」や「コントラストAF」という別のAF機能を用います。(ミラーレスカメラと同じ使い方になります。)AF性能は位相差AFに及ばないものの、測距点が多いというメリットがあります。EOSKissX10 のAF測距点をまとめるとこうなります↓↓↓

  • 位相差AF:9点(内、クロスセンサー1点)
  • デュアルピクセルCMOS AF / コントラストAF:レンズにより99~143点

2)競合するミラーレスに遠く及ばない。

同じエントリーモデルの土俵でAF性能を比較するとより顕著になります。例えばSONYの α6400 の場合はこうなります↓↓↓

  • 像面位相差AF:425点
  • コントラスト:425点
引用:α6400 公式HPより

今やAFの主流になりつつある「瞳AF」を使う場合(デュアルピクセル・コントラスト・像面位相差を使います)、3~4倍の違いが出るという訳です。私も最近ようやくミラーレスに乗り換えた身ですが今はピントを外す方がむしろ難しいです。ミラーレスおそろしや。

3)暗く狭いファインダー。

コスパの為に削られる部分です。これはメーカーさんは悪くない。むしろ、この制限を納得できるかどうかが大切だと思います。

一眼レフの醍醐味が削られている。

本来の一眼レフカメラは、レンズから入ってきた光をペンタプリズムというガラスの塊を経由させてファインダーに映します。このちょっとした望遠鏡みたいな造りが、いえむしろファインダーを覗き込んだ時の高揚感が一眼レフの醍醐味なのに!ところが、EOSKissX10 はこの部分がペンダハミラーという鏡(よって空洞)にスペックダウンされています。

ペンタプリズムとは
これは別のミドルモデルのカタログです。ガラスの塊がペンタプリズム。

ペンダハミラーの採用はコストカットに直結します。またカメラ本体の重量も軽くできます。そして当然、デメリットもあります。

視野率95%

視野率とは、ファインダーに映る範囲のことです。これが95%ということは実際に写真に写るはずの外側の5%はファインダーには映らないということです。これはペンダハミラー特有の構造上の弱点です。スマホでさえ視野率100%なのに、あえてデカい高いカメラ買って視野率落とすことに意味を見出せますか?

暗い。

ペンタプリズムに比べてペンダハミラーはファインダー内が明るくなりません。加えて、ファインダーの明るさはレンズの明るさに大いに依存します。エントリーユーザーの方であればなおさら(キットレンズのような)暗めのレンズを使うのではないでしょうか。(明るいレンズは高額…。)カメラを構えた時に暗いファインダーを覗いてテンションあがりますか?

4)どうしても画質を犠牲になる。

高画素の落とし穴

EOSKissX10 を含むエントリーモデルのカメラはAPS-Cサイズのセンサーを採用しています。もちろんスマホよりも沢山光を受け止める面積がありますが…。ただし落とし穴があります。EOSKissX10 のように2400万画素クラスにもなると、それって結局小さいセンサーに画素を思いっ切り詰め込んでいるってことです。そんな小さな範囲にキチンと光を写し込んでくれる高描写性能レンズが安いはずがありません。APS-Cセンサーのカメラにキットレンズのようなお手軽レンズの組み合わせは小さなメモ紙に太いマジックで絵を描くようなものです。長く写真を楽しむのなら、そのうち満足できなくなると思います。

パープルフリンジが酷い。
APS-C × 安いレンズ
大三元レンズで撮った紅葉
フルサイズ × 高描写性能レンズ

結論:納得できるなら”買い”。

なんにでも言えるド正論となりました。お金を出せばより良いモノが買えるなんて当たり前ですし、現実的にコスパを選ぶのも賢い選択ですし、結局は自分次第です。が、やはり長期的に写真を楽しむ可能性があるのであれば、 もう少し背伸びしておいた方が後悔しないと思います! (後悔して何度も買い直した自分の経験からの心の叫びです。)

CANONさんをディスってばかりでは申し訳ないので、最後にCANONさんを褒めちぎりたいと思います。フルサイズ一眼レフが頑張れば買える時代になりました。これは素晴らしいと思います!カメラが多少大きく・重くなりますが、画質を優先したいなら、末永く写真と向き合いたいなら、いつかはフルサイズです。むしろ最初からイってもいいんじゃないでしょうか!?

センサーサイズに余裕のあるカメラの場合、ある程度描写の太いレンズ(いわゆる撒き餌レンズ)でもそれなりにきっちり解像しますので、この組み合わせはおススメです。私はこのNikon版を使用しておりました。

全くもって独断と偏見の内容でありますのに、最後までご覧いただきありがとうございました。ひとつの参考になれば幸いです。買う前の考える時間を楽しみましょう。そして素敵な写真ライフを!! カメラを買った後にも考えながら写真を撮る楽しみが待ってます。そんな記事もよかったらどうぞ↓↓↓