みなさん、こんにちは。登山大好きisofss(イソフス)です。先日、台湾の女性登山家さんがビキニで登山中に滑落し低体温症で亡くなったというニュースをみました。同じ山好きとして、山で命が失われるという事実に胸が痛みます。安全とは何か?冒険と命のガイドラインってどうやって決めていくべきか? 真面目に向き合ってみます。

1)山に登らなくても生きていける。

昔、厳冬期の冬山に挑戦する時に実家の親から反対された経験があります。「危ないから!」と。まぁ実際そうなんですけどね。でもその路線を突き詰めると「山に登らなくても人は生きていけるから登るな」という事になります。

なんでもそうですよね。別に、音楽を聴かなくても、映画を鑑賞しなくても、旅に出かけなくても、別に死にはしないです。犬や猫は絵画を鑑賞したりしないです。生命維持に文化は必要ないじゃん。…そういうことになります、極論。

でも、人生を豊かにしたいから山に登る。

登山は人生を豊かにする。
人生で一番高い場所でみた夕日。@奥穂高岳

だって楽しいんだもん。 それ以上の理由はいりません。楽しいことに挑戦する、それが人の人たる所以かと。

人生を豊かにするコトは簡単には手に入らない。簡単に行けない場所だから、簡単に実現できない事だから、ハードルがあるから魅力があるし、挑戦したくなる。登山に関してそのハードルこそ「安全対策」という分野です。

2)冒険と安全はトレードオフ。

初めて吹雪を経験した。
初めて吹雪を経験した時。視界は数メートル。

世界の山に比べれば日本の登山文化は極めて穏やかだと思います。同じ山でも春夏秋冬の楽しみ方が出来たり、富士山山頂に自動販売機があったり、下山したら温泉があったり。スポーツと娯楽の両方の要素があると思うのです。

とはいえ、登山は冒険。

私の地元の九州の山はそうそう牙をむいたりしないのですが、過去に一度だけ猛烈な吹雪の中を登ったことがあります。非日常の状況にアドレナリンが湧いて超楽しかったです。……同時に、まともに立っていられない暴風雪の中「死ぬのは嫌だな」と感じたことを今でも鮮明に覚えています。

吹雪の中の写真。
単独登山でした。正直こわかった。

滑落して40時間寒い中、ほぼ裸。

今回のビキニ登山家の事故詳細は取り上げませんが(上部リンクからご覧になって下さい。)本人がどんな思いで救助を待っていたのか…を考えると胸が痛くなります。ヘリも救助に挑戦したようですね。でも間に合わなかった。

ビキニじゃなかったら生きていたかもしれない?そんな議論は不毛だと思うんです。だって「映える写真」のために本人が選んだリスクでしょうから。

でも単独登山は良くなかった。そもそも単独登山は難易度が高いものです。特に事故に対して脆弱。誰も助けてくれませんからね。だから「安全対策」「準備」から「下山」まで一貫して重要事項です。例えば「複数名で登山を計画する」それだけで安全対策は始まります。

「安全」とは何か?

崖に立つ。
安全とは何か?どこで判断しますか?

安全とは何なのか? ハウツーマインドも両方大切だと思います。そしてそれを「自分で考え、実行すること」が重要です。

上の写真だって、間違えて一足踏み外したら大惨事です。「危ないからそこで写真は撮らないでおこう」という選択も出来ます。その時はただ「写真がない」だけ。冒険と安全ってトレードオフです。一緒に登っている全員にとっての「ここまではOK」「ここからはNG」というライン決めが大切なんだと思います。

何事も、コミュニケーションが土台。

崖があれば行く。
若い世代に「安全」を引き継ぐ。

かつて自分がそうしてもらったように、今は自分より若い世代の後輩たちと一緒に山に登っています。未成年の少年たちを伴う場合、本人たちと親御さんには「こんな登山をします」という計画書を渡します。撮ってきた写真も共有します。どんなに低い山であってもです。こういう時に「写真やってて良かった」と実感します。信頼関係と安全って密接につながっていると思います。つなげているのは(言わずもがな)コミュニケーション。言葉でも、書面でも、写真でも、手段はなんでもいい。とにかく意思疎通すること、これを土台にしています。「これはOK」「ここから先はNG」をみんなで共有します。

山を楽しむ。山を舐めない。冒険も安全も、両方選ぶ。

3)冒険は命あってナンボ。

朝日をみる2人。
生きているから冒険が出来る。

私は、栗木史多さんという登山家さんの影響で山登りを始めました。同世代でしたから応援したいってのもありました。真似事で山登りを始めてカメラを手にし、写真の世界にも足を踏み入れました。ほんと登山を始めてよかった。でも栗木史多さんは昨年登山中に亡くなりました。

冒険は、生きてナンボです。命あってこそ。

今回の台湾の登山家さんを批判する気はありません。ただただ悲しいです。山登りの漫画「岳」の中で主人公三歩がこんな質問をします。「山に捨てちゃいけないものは?」 答えはゴミ

やめないよ。登山。

山に惹かれた方なら、そうですよね? これからも登りますよね。私も登ります。安全も、冒険も、どっちも大切にします。登山の楽しみ方を、若い世代にちゃんと引き継ぎたいし、若者はその次の若者たちに教えていってほしい。ブログは新参者ですが、こうした記事は(自他問わず)共有したいものです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。今回はちょっと真面目な内容になりました。お付き合い頂き感謝です。いつもはもう少しフランクな写真サイトです。どうぞまたお立ち寄りください。 続く。

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